「伝える」をデザインする｜チャイム展とワインイベントを終えて

02 7月「伝える」をデザインする｜チャイム展とワインイベントを終えて

Posted at 23:38h in Blog by chimedesign

2025年5月29日(木)〜6月8日(日)まで、大村アーケード内のコワーキングスペース／カフェ「coto（コト）」さんにて、デザイン展示を開催しました。

前回2月の「旅のスーベニア展」に続く開催となったのは、6月にオランダへ行く予定があり、出国前に地元での展示を実現させたいという思いがあったからです。出発のわずか1週間前でしたが、できる限り在廊することができました。
地元・大村市で、地元の案件や印刷会社とのコラボレーションを通じて、デザインに触れられる場所をつくりたい。そんな想いから、今回の展示を企画しました。

会場であるcotoのコミュニティマネージャーさんには、開催期間やイベント告知、物販、在廊できない日のご対応、さらにはワインイベントの会場づくりや司会進行まで、本当にたくさんのサポートをいただきました。
「場所を借りる」だけではなく、「場所の価値を一緒に育てていく」ような体験ができたこと。そして、地元にいながら関東圏の声や感覚も取り入れた新しい取り組みができたことに、心から感謝しています。

テーマに込めた思いや背景

私は「デザインは人と人を繋ぐ架け橋」だと考えています。
今回の展示でも、デザインを通して自然なコミュニケーションが生まれる場になれば、という強い想いがありました。
例えば、クライアントワークでは、顧客の興味とクライアントのサービスを繋ぐ接点をデザインでつくっていきます。
展示ポスターの場合は、制作の背景を伝えることで、見る人それぞれの受け取り方やストーリーが生まれやすくなります。
実際に会場で直接お話しできたことは、想像以上に楽しいものでした。
見てくださった方の感想や考えをその場で聞けたことは、何よりの学びであり喜びでした。

展示準備の裏側

展示物の印刷には、RGB印刷を再現できるハイクロマトナーを使いたいと考えていました。
第一印刷様のご協力のもと、すべてRGBでデータを作成・印刷することが実現！
印刷の仕上がりにも満足できましたし、会場ではインクやトナーについてもお話しすることができました。
来場されたフォトグラファーの方と、色彩表現について語り合えたのも貴重な時間でした。

テレビ取材も！

なんと、長崎国際テレビ（NIB）「news every.」 さんに、展示を「おでかけ情報」として取材していただきました。
取り上げていただき、本当にありがとうございました！

デザイン×ワイントークイベント

今回、展示と並行して「ワインのトークイベント」も開催しました。
これは山形県のクライアント・株式会社いにしえ様から「デザイン展示と絡めてワインイベントをしませんか？」とお声がけいただいたことがきっかけです。
以前より実現したかったこの企画が、ようやく形になりました。

代表の井形誠さんは、「やればやるほど自然が豊かになる農業」を掲げ、自然と調和した畑でブドウを育てています。
ナチュラルワインとは、化学的な処理に頼らず、自然の力を最大限に活かして造られるもの。
山形の豊かな自然に育まれたその味わいは、まさに土地と人の恵みの結晶です。

長崎で県外のプロダクトを紹介できることに、私自身もとてもワクワクしていました。
井形さんが山形から大村までお越しくださることが決まり、イベントへの熱もますます高まりました。
私はラベルデザインを担当させていただいており、当日はその制作の背景についてお話ししました。

さらに、ナチュラルワインに精通している「ESPOAえぐち」の江口晋二朗さんともご一緒できることに。
江口さんは1996年に代表取締役に就任されて以来、ドイツ、フランス、イタリアでのワイン研修を経て、自然派ワインの魅力を伝え続けています。
店頭では、好みに合わせておすすめの1本を丁寧に紹介してくださる、まさに“ワインの目利き”です。

そんなお二人とのトークは、実りある時間となりました。

当日来場してくださった皆様とは、短い時間でしたが一人一人お話しすることができ、なんとも幸せなひと時でした。

終えて感じたこと、そしてこれから

やっぱり、「直接会って話せる場」があるからこそ、伝えられることがあります。
オンラインとオフライン、それぞれの役割や意味を改めて考えるきっかけにもなりました。
今回のように、デザインポスターの展示販売やワインイベントの開催といった新しいチャレンジを、いつもの風景がある地元・大村市でできたことが、とても嬉しかったです。
日常の中に非日常が生まれたような、不思議で、でも心に残る時間でした。