フランスのモン・サン・ミシェルを訪れて

干潮時には海が引き、陸とつながる道が現れ、満潮時には島となる、フランス西部にある幻想的な修道院「モン・サン・ミシェル」へ行ったきました。

かつては干潟を歩いて渡っていたそうで、ぬかるみに足を取られ命を落とす危険もあり、命がけの巡礼だったといいます。出発前に遺言を書く人もいたとか。

現在は橋が架けられ、徒歩でも簡単に渡れるようになっています。ビジターセンターからはシャトルバスも出ており、ほとんど歩かずに島へ到着できます。あまりにも便利で、かつての巡礼者たちに少し申し訳ない気持ちになるほどです。

公共交通機関で訪れられることに、大変感謝しながら、実際に目の前に現れた瞬間、厳かな空気に包まれ、身が引き締まる思いでした。「私は今、何を思いながらこの島へ向かおうか」そんなことを考えながら橋を渡りました。

上陸

島の中は観光客でにぎわい、その混雑ぶりは台湾の九份や京都の清水寺を思わせます。散策自体は無料ですが、修道院の内部に入るにはチケットが必要です。

修道院の塔の頂上には、大天使ミカエルの像が輝いています。島を歩いていると、建物の間から突然現れるその姿に何度も見とれました。角度によって違う表情を見せてくれるのも、モン・サン・ミシェルの魅力です。

修道院の回廊の柱の装飾は美しく、静かな時間が流れていました。

パリからの移動

パリからは電車とバスを乗り継いで、片道およそ4時間。思っていたより遠く、バスの待ち時間も長かったのですが、目的地が見えた瞬間、そんなことはすべて吹き飛びました。目的地へ向かう最後の20分ほどは、とうもろこし畑が広がる田園地帯でした。その先に突然姿を現したモン・サン・ミシェル。あの光景は、きっと一生忘れられません。

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